三国岳は笹薮



近畿100名山・三国岳1209m・夜叉ヶ池1099m
2004・10・11
野坂岳のつづき。ライダーパーク公園を貸切で車泊し6時起床。天気が悪いなー!



テーブルとイスが沢山並んだガーデンの場所を借りて、とりあえず朝食。 なんだか道路がにぎやかな音。朝早くからダンプが続けて7台通過。 「え〜この先工事?」登山口まで行けるのかな〜?しばらくすると、 登山の人が「登山届」トイレの所に提出して向った。雨が降っているがとりあえず行ってみよう。




川沿いの細い道をクネクネ進み、終点に広い駐車場。少し手前にきれいなトイレもあり嬉しい。 4台の車あるが、何人かは雨が上がるの待っている。空を見ても晴れる気配なし。 仕方なく雨具を着て、スパッツ着けて9時15分出発。




1度川に下りて川を渡り山道へ。 この先も何度も川を渡ります。川から遠ざかるといきなり滝の音。



滝壺を渡り、どんどん登っていくと視界が広がり、大きな切り立った岩が正面に現れました。 その岩に向って道は進みます。岩をジグザグに進み登りきった峠、11時「夜叉ヶ池」です。 天気がよければ絶景だと思います。正面の看板に「左三国岳、右三周ヶ岳」と有ります。 迷わず目的の三国岳を選ぶ。ここで運命の分れ道!




最初はキレットの岩続き。風吹いたら怖いね〜。なかなかのスリル感じながら岩の頂上。 この先から笹原が始まる。膝位の笹原の四つ辻。ここまでは普通です。 紅葉が少しずつ始まっています。




ここから先、雑木林と笹原の道。だんだん笹が高くなってきて胸の位置。




笹をかき分け、足元が見えないがズッコケそうになりながら笹薮歩き、11時30分姫ヶ岳山頂。 三国岳ここじゃないわ〜!この薮まだ続いているよ〜〜!ここであきらめて帰る人居るそうです。 内心、帰りたい気分の美代ちゃん。でもここまで来たのだから・・・。 この先も一段と道が悪くなり、 2m以上の笹薮を両手でかき分け、まるでプールでの平泳ぎ状態! これをやめると笹で思いっきり顔を殴られます。ストックでガードしながら、 まるで熊のように笹薮を歩きます。これ登山道??信じられな〜い!時々道が分からなくて、 座ってのぞき込むと地面に踏み後があります。この状態を何度も繰り返していると、 向いからガサガサ音がする。2人立ち止まり「熊・・・・?」やがて鈴の音。 「よかった〜人だ!!」挨拶を交わし「この先も薮ですか?」と聞くと 「そりゃ〜もぅ〜・・・」その後の言葉がない。「げェ!」想像ついた! とことん行くしかないね!連休と言うのに出会った人はあの人1人だけ! やはり笹薮の攻撃は永遠と続きます。戦い続けて腕がけだるい。天気は時々晴れ間が出てますが、 私達は笹が濡れているので全身びしょぬれ状態。雨具のポケットにも水が溜まってきた。 だんだん情けなくなってくる。「だれだ!!この山、近百に選んだのは〜〜!!」 「もっともっといい山沢山在るのに!」と、2人でブツブツ言いながら歩きました。



12時35分やっと三国岳山頂。ですが!約2帖位の空地に小さな木が1本あるのみ。調子抜け! 「苦労して来てこれないやろ〜〜!」見渡す限り笹のみ。おまけにガスで何も見えない。 「この山、もう2度と来るものか!」今まででワースト1! 立ったままおにぎりだけ食べて、12時50分下山開始。最初下った尾根に小さな川がある。 ここで熊の足跡発見。自分で踏んでしまい写真撮れなかった。急いで通過。再び戦場へ。 前を歩いていたこうちゃんが突然消えた! 足1本残して、谷に落ちかかって笹にしがみついている!そっちコースじゃないよー!と、 力振りしぼって引き上げた美代ちゃんでした。この先も、切り株でベンケイをぶつけ、 倒れ木でつまずき、湿った石で滑り、足元見えなくて、手さぐり?でなく足さぐり! 笹と格闘しながら何とか、




2時25分夜叉ヶ池まで戻ってきました。池の管理人が「え!本当に三国岳行ってきたの? 根性あるなー!めったに人登らない山なんだけどなー。熊もおるしなー!」と言う。 「今度、行かないように看板書いて立てとくわ!」と。 「それ、早く言ってよ〜〜!」と、美代ちゃん。 「早く尋ねていたらなー。でも根性付いたやろ!」と、人事のおじさん。 無事だったのが何よりでしたが・・・。それでも月1〜2人は登る人が居るそうです。



(丸く黒い物が「国内希少野生動植物種ヤシャゲンゴロウ」です)
ここにしか生息してない「ヤシャゲンゴロウ」を見に、軽装で沢山の人が居た。 なぜか私達2人だけずぶ濡れ。悲し〜い!2時45分下山開始。 なんといい道なんだろう、と感じながら下山。スパッツ着けているのに、 靴の中は笹薮のお陰で水が溜まって、歩いていても気持悪い。 靴を脱いだら水がこぼれ出た。こんなの初めて!川に入り、汚れた靴や雨具を構わずザブザブ洗い、 3時50分駐車場到着。私の車が最後。 あ〜疲れた〜!サバイバル探検隊でした。しかし、近畿100名山リストの1番目に紹介の山です。 だれでも行って見ようと思うはずです。早く訂正して欲しいですね! でもこの先、これ以上の山はきっとないでしょう!貴重な体験?? この現実知って、登ってみる勇気ありますか?

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